2014年1月2日木曜日

笠置の絵葉書(後部)

昨年(2013年)末、古書店で笠置の絵葉書を入手しました。日本海海戦当時のものではなく、後のものです。

【笠置の絵葉書】

【後部の拡大】
後部を拡大すると、明治38年の初めまでに追加された、後甲板の8インチ砲甲板の張り出し部分が見えます。この絵葉書では(工事が認可された際に指示されたように)畳み込まれた状態です。


【明治37年12月2日付の、笠置の工事を認可する文書(*1)】

この文書では、舷側の12センチ砲のスポンソンを拡張する工事と、後部8インチ砲の甲板に張り出しを設ける工事が認許されています。また、8インチ砲の甲板の「張り出し」については、「出来得れば平常舷側に畳み込み置き得べき装置になすべし」と指示されています。 絵葉書からは、この指示の通りに「張り出し」が取り付けられたことが判ります。

この他に、無線用の四条線が3組、展張されています。また、後艦橋を支える柱に陸戦隊が用いる砲架の車輪が固定されているようです。

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出典:
*1:「JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C06091539600、明治37年 公文備考 巻6艦船3(防衛省防衛研究所)」41,42コマ目。


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